ヤマトビト

〜DAISUKE OZAKI 詩集〜

とこしえの孤独

 

汚れることを怖れるな

蹴躓く石片に牙を剥くのは

路頭に迷った狼達

彼らは 吠えて 群れないと生きてゆけない

 

 

間違うことを怖れるな

何処にも行けずに抗うのは

臆病者の 老いた骸骨達

彼らは一生 幻惑の世から抜け出せない

 

友は 静寂だ

 

耳を突く 喧騒の中では 誰も解き放たれない

胸の奥で蠢く ないがしろにされつづけた

自分と向き合わない限り

とこしえの孤独を手に入れることはできない